ゲームプロデューサーとは
ヒト・モノ・カネを統括する責任者
ゲームプロデューサーとは、開発費の調達や開発スケジュール、メンバー編成などゲーム開発全体を統括するリーダーのことです。どのようなジャンルのゲームをどのようなプラットフォームでリリースするかといった方向性を決め、ゲームのクオリティを担保し、プロモーションを担うことで売上にも責任を持ちます。
場合によっては潤沢な予算が確保できないこともあるので、限られた予算内で面白いゲームを開発するために手腕を発揮します。メンバーの能力を最大限に発揮し、プロジェクトをスムーズに進行するためのマネジメントも仕事の一つです。
このように、幅広い視野と知見、そして責任が求められる仕事なので、開発現場で豊富な経験を積んだ人材がプロデューサーに選ばれることが一般的です。
どんな仕事?
広い視野でプロジェクトをマネジメントする
ゲームプロデューサーは一つの分野に特化した業務を担うのではなく、プロジェクト全体をマネジメントする必要があります。ゲームに関わる全てを多面的な観点から見つめ、より良い作品にするためにメンバーを統括します。
開発予算を確保し、どのようなメンバーを配置するかを決め、スケジュールの進捗状況を管理するなど、業務内容は多岐に渡ります。プロジェクトによっては開発メンバーが数百人規模になるため、それだけの人数をマネジメントする手腕が問われます。
また、ゲーム開発におけるリーダーの立ち位置なので、ゲームの成功や売上の責任を負うことになります。より多くのユーザーに知ってもらい、楽しくゲームをプレイしてもらうためにも、プロモーション戦略の主導権も握ります。
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POINT01
開発準備
ゲームを開発するためには資金が必要です。スポンサーから資金調達したり社内で予算を確保したりするなど、できる限り潤沢な資金獲得のために動きます。また、どのようなゲームにすべきか方向性を決定し、ゲームプランナーなどと企画を練っていきます。
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POINT02
プロジェクト管理
新作ゲームの企画が定まったら、ゲームプログラマーやゲームデザイナー、シナリオライターなど最適なメンバーをプロジェクトにアサインします。メンバー全員が最大限の力を発揮できるよう、チーム作りをしていかなければなりません。また、スケジュール通りにプロジェクトが進行しているかを適宜確認し、何らかのトラブルが発生した場合には適切に対処する必要があります。
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POINT03
プロモーション戦略
どれだけ優れたゲームでも、ユーザーに知ってもらえなければプレイしてもらうことができません。そのため、プロモーション戦略を立てることもゲームプロデューサーの重要な仕事となっています。広告代理店と協力するなどして、より多くのユーザーに認知してもらうための施策を打ちます。
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POINT04
効果分析
リリース後のユーザーの反響や売上を分析し、改善点を見つけ出します。ゲームプロデューサーは売上目標に対する責任も負うため、次回作のためにも的確な分析を行う必要があります。
どうすればなれる?
現場で経験を積んでキャリアアップを目指す
ゲームプロデューサーになるには、ゲーム制作会社やゲームメーカーに就職して経験を積むことから始めます。企画や開発、プロモーションまで全ての流れを熟知し、プロジェクト全体を管理する仕事なので、まずはゲームディレクターやデザイナー、プログラマーなど現場のスタッフとして働くことが一般的です。
特別な資格は求められませんが、プログラミングやデザイン、グラフィックといったゲームにまつわる知識は一通り身につけておく必要があります。これらの知識があると、メンバーをアサインする際やスケジュールの進捗管理をする際に、裏付けをもって考えることができます。
求められる知識・資質を磨く
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POINT01
マネジメント力
ゲームプロデューサーに最も必要な能力はマネジメント力です。チーム全体を見渡し、プロジェクトをスムーズに進行するために的確な対応をとっていかなければなりません。開発メンバーの上司にあたるポジションでもあるので、コミュニケーションを豊富にとって問題を未然に防ぐことも重要です。マルチタスクで仕事をこなしていかなければなりませんが、その分やりがいも大きな仕事です。
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POINT02
幅広い知識
プロジェクト全体を指揮するためには、プログラミングやデザインをはじめとするゲームに関する幅広い知識が必要になります。この知識が薄いと現場が困る指示を出してしまう可能性があり、信頼を失ってしまいかねません。その道のプロほどの知識を身につける必要はないかもしれませんが、基本的なことは一通り抑えられるようにしましょう。
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POINT03
責任感
ゲームプロデューサーは開発したゲームに関する全ての責任を負います。より良い作品に仕上げたいという熱い思いと、リリース日までに開発しなければならないという強い意思を持って仕事に挑むことが求められます。
必要な資格・試験情報
ゲームプロデューサーが必ず取るべき資格というものはありませんが、プログラミングやデザインに関する知識を深めておいて損はありません。プログラマーの入門編試験とされる「ITパスポート」や「基本情報技術者試験」といった資格を取得すると、ITに関する最低限の知識を有している証明となります。デザインの知識を身につけるためにも、IllustratorやPhotoshopを学ぶのもおすすめです。
また、企画書や仕様書を作成する上でPowerPointやExcel、Wordのスキルは必須になります。マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)の資格を勉強し、PCスキルを身につけるとよいでしょう。