ゲームプランナーとは
新作ゲームのコンセプトや基本構成を企画する仕事
ゲームプランナーとは、新作のゲームを作る際に企画書や仕様書を作成し、ゲームの基本構成を考える仕事です。ゲーム全体のキャラクターやルール、画面のレイアウト、シナリオ、アイテムなど様々な設定を企画し、仕様書にまとめます。この仕様書を元にゲームプログラマーやゲームデザイナーは開発を進めるので、詳細まで作りこまなくてはなりません。企業によっては「ゲーム企画」や「ゲームクリエーター」と呼ばれるこの仕事は、新たに開発するゲームの面白さを左右すると言っても過言ではありません。ユーザーが楽しめるゲームを考える発想力だけでなく、自分の頭の中でイメージする世界観をアウトプットし、メンバーに共有するためのコミュニケーション力も求められます。
どんな仕事?
企画、プロジェクト進行からリリース後の運用まで
ゲームプランナーは企画からプロジェクトの進行、分析・改善まで、ゲーム開発の全体に深く関わります。ゲームの骨格となるコンセプトやテーマ、システムなどを考えて終わりではなく、プロジェクト全体が順調に進行するようにマネジメントを行います。ゲームリリース前には問題なく動作するか確認するために、テストプレイで細かい部分までチェックしていきます。また、リリース後はゲームの反響や課題点を分析し、運用改善と次回作の企画を行います。
-
POINT01
企画
マーケットのニーズやターゲット層の嗜好性などを分析した上で、新しいゲームを企画します。ゲームプロデューサーやゲームディレクターの意見も踏まえながら、企画書を作成してプレゼンテーションを行います。この企画の良し悪しで、ゲームの面白さは決まるとも言えます。ゲームプランナーは新作ゲームの売れ行きの命運を握る仕事でもあるのです。
-
POINT02
仕様書の作成
企画が採用されたら、具体的な仕様書を作成していきます。仕様書とはゲームのコンセプトやシステム、シナリオ、キャラクター、マップ、画面レイアウトなどの詳細を記載したものです。プロジェクトメンバーはこの仕様書を元に開発を進めるため、分かりやすく詳細に記さなければなりません。また、仕様書作成時にはゲームプログラマーに意見を募り、開発可能な内容に仕上げていきます。
-
POINT03
プロジェクト進行
ゲーム制作のプロジェクト進行では全体の管理を行います。デザイン、プログラミング、シナリオなど各開発チームが仕様書通りに進められているかを確認し、指示を出します。場合によっては開発チームからの質問に答え、より正確な情報の元で開発を進められるようサポートします。デモ版が完成したら、修正点をチェックしてクオリティを改善していきます。
-
POINT04
分析・運用
リリース後はユーザーからの反響や売れ行きを分析し、次回作の企画へと活かします。また、リリース後のゲームの運用業務にも携わり、ユーザーが安心して楽しめる環境を提供します。
どうすればなれる?
企画力やコミュニケーション力を磨こう
ゲームプランナーになるには、ゲームメーカーやゲーム制作会社に就職することが一般的です。就職するために特別な資格は必要ありません。しかし、ゲームプランナーに必要な企画のアイデアやプレゼンテーション能力、コミュニケーション能力を磨くためにも、ゲーム系の専門学校に通うとよいでしょう。そうすることで、即戦力のゲームプランナーとしてデビューすることが期待できます。
求められる知識・資質を磨く
-
POINT01
論理的思考力とコミュニケーション力
ゲームは漠然と企画するものではなく、綿密なマーケットとターゲットの分析を元に企画していきます。そのため、なぜ今このゲームが売れるのかと考える論理的思考力が求められます。また、イメージした内容をプロジェクトメンバーに分かりやすく伝え、理解してもらうためには高いコミュニケーション力も必要になります。開発現場と上位職者の間に立ち、スムーズに開発を進めるための調整力も問われるでしょう。
-
POINT02
トレンド分析力
時流を読みターゲットの心に刺さるゲームを企画するためにも、トレンドに敏感になり的確に分析する能力が必要です。ゲーム業界だけでなく、一般的なトレンドも抑えられるようアンテナを高く持ちましょう。
-
POINT03
発想力
面白いゲームを企画するためには柔軟な発想力が問われます。また、思わぬトラブルに見舞われた際にも発想力を活かして解決策を見つける必要があります。ゼロから新しいものを企画するだけでなく、過去のゲームやトレンドの要素を組み合わせて新たな価値を提案することもあります。
必要な資格・試験情報
ゲームプランナーは、直接プログラミングを組んだりデザインを作ったりすることはありませんが、最低限の知識を持つことでメンバーとのコミュニケーションが取りやすくなります。プログラマーにとっての入門編の試験である「基本情報技術者試験」や「ITパスポート」の資格取得を目指すことで、体系的な知識を得ることができるでしょう。また、IllustratorやPhotoshopの勉強をすることでデザインの基礎知識を身につけることができます。その他にも、分かりやすく見やすい企画書・仕様書を作成するために、PowerPointやExcel、Wordのスキルを身につけることをおすすめします。マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)の資格を取得すると、最低限のPCスキルを有していることを証明できるので就職で有利に働きます。