ゲームキャラクターデザイナーとは
ゲームの世界観にマッチしたキャラクターをデザインする
ゲームキャラクターデザイナーとは、ゲームプランナーの企画書を元に、ターゲットの好みやゲームの世界観にマッチしたキャラクターを創り上げる仕事です。キャラクターはゲームのイメージや人気に多大な影響を与えるため、非常に重要な役割を担っていると言えるでしょう。主人公をはじめとする人物のキャラクターだけでなく、敵対するモンスターやクリーチャー、ロボット、マシンなどゲームに登場するキャラクターのデザインは全て手掛けます。また、服装や武器、持ち物などのアイテムも魅力的に創り上げる必要があるため、豊かな発想力が求められます。
自分の手掛けたキャラクターがゲームで躍動する姿を見たり、ユーザーに愛される状況を実感できたりする時には、大きなやりがいを感じられることでしょう。ゲームの顔を創り上げることのできるゲームキャラクターデザイナーは、CGデザイナーの中でも特に人気の職種となっています。
どんな仕事?
デザインしたキャラクターは広告やパッケージでも活用される
ゲームに登場する主人公や仲間、敵といった様々なキャラクターを創り上げるのがゲームキャラクターデザイナーの仕事です。デザインしたキャラクターはゲーム内で活躍するだけでなく、広告やパッケージ、関連グッズなどにも活用されます。
基本的にはゲームプランナーなどが設定する大まかな方針に従ってキャラクターをデザインしますが、著名なデザイナーになると自分のデザインしたキャラクターを元にゲームが作られる、ということもあります。人気キャラクターが人々に与える影響や経済効果は絶大なものになるので、非常にやりがいのある仕事です。
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POINT01
ラフデザイン作成
ゲームプランナーの企画書のキャラクター設定を元に、キャラクターのラフデザインを作成します。ゲーム内のストーリー上で様々な表情を見せることになるので、同じキャラクターでも正面からのイラストだけでなく、喜怒哀楽の表情や様々な角度から描きます。
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POINT02
キャラクターデザインの清書
ゲームプランナーやディレクター、プロデューサーが出席する会議にてキャラクターデザインの審議が行われます。修正が必要であれば対応し、問題なければ清書(クリーンナップ)の作成に取りかかります。正面や後ろ向き、横向きなど様々な角度のデザインと、喜怒哀楽を描く評定衆、ゲーム内で必要になるアクションポーズなどをデザインします。キャラクターの衣装や持ち物など細部のアイテムも描き、キャラクターイメージを詳細なものにしていきます。
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POINT03
デジタルデザイン
クリーンナップに問題がなければ、画像編集ソフトやイラストソフトなどを用いてキャラクターをデジタル化します。3DCGの知識を用いて立体的に描き出すスキルが求められる場合も多いです。
どうすればなれる?
現場で経験を積んでキャリアアップを目指す
ゲームキャラクターデザイナーになるためには、ゲーム制作会社やゲームメーカーに就職して経験を積むことが基本となります。魅力的なキャラクターを描くためのデッサン力やデザイン力を身につけるために、ゲーム・デザイン系の専門学校などでスキルを身につけます。そして、アナログとデジタルのイラスト表現方法を学び、ポートフォリオ(作品集)を作成して就職を目指します。
求められる知識・資質を磨く
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POINT01
デッサン力
ゲームキャラクターデザイナーは2D(平面)と3D(立体)の表現が求められます。そのため、キャラクターやアイテム、服装の立体感や距離感を表現するために、光と影や質感などをリアルに描き出すデッサン力が必要になります。
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POINT02
発想力
キャラクターデザインではすでにあるキャラクターを上手く描くのではなく、ゼロから新しいキャラクターを生み出す力が必要になります。また、ゲームのジャンルや世界観によって様々なイメージのキャラクターを創り上げなければなりません。そのため、豊かな発想力を養うことが求められます。
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POINT03
3D表現スキル
現在のゲームは3D表現が主流のため、立体を美しく表現するためのスキルが必要になります。また、VR(ヴァーチャルリアリティ)ゲームの開発も盛んになっているため、今後はさらに高度な3D表現スキルが求められるでしょう。
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POINT04
コミュニケーション能力
ゲームプランナーやディレクターなど、ゲーム開発では様々なメンバーとプロジェクトを進めていきます。相手が求めるイメージを正確にくみ取り、デザインしたキャラクターの意図を正確に伝え、円滑に仕事を進めていくためにもコミュニケーション能力は必須です。
必要な資格・試験情報
ゲームキャラクターデザイナーになるために取得しなければならない資格はありませんが、デザイン力やデッサン力を磨き上げる必要があります。また、3Dソフトや画像編集ソフトの使い方など、デザインに関連する基本的なスキルは身につけなければなりません。IllustratorやPhotoshopといったメジャーソフトの基本スキルを持っていることを証明するためにも、Illustrator®クリエイター能力認定試験やPhotoshop®クリエイター能力試験を取得するのは有効でしょう。また、CGクリエイター検定や色彩検定で技術力を証明することもできます。日頃から観察力と想像力を鍛えて、キャラクターデザインに活かせるスキルを高めていきましょう。