コピーライターとは
人々を振り向かせる広告コピーをロジカルに作り上げる
コピーライターとは、新聞や雑誌、テレビCM、Webサイト、ポスターなどの広告のキャッチフレーズ(コピー)を作成する仕事です。広告を閲覧した消費者が商品やサービスに興味を持ち、購買意欲を掻き立てるようなコピーを考えます。たった10文字ほどのコピーを作成する場合にも、商品・サービスのターゲットや広告目的、ブランドイメージ、消費者のメリットなど様々な角度から検証を積み重ね、ベストなフレーズを生み出します。また、商品・サービスを知らない人にも振り向いてもらえるよう、短いコピーの中にインパクトを込めます。コピーライターはセンスが問われる仕事だと思われがちですが、非常にロジカルな仕事でもあるのです。コピー次第で商品やサービスの売れ行きが左右されるほど、企業の広告戦略に深くコミットするゆえに責任が大きく、やりがいと達成感を味わうことができるでしょう。
どんな仕事?
関係者と打ち合わせを重ねてベストな表現を磨き上げる
広告主であるクライアントから依頼を受け、商品やサービス、企業の素晴らしさを広告コピーで表現します。クライアントが抱える課題や達成したい目標、ターゲットに伝えたいことなどを詳細にヒアリングし、最も適切なコピーを作り上げます。コピーライターが手がけるコピーは数文字から数十文字程度の短いキャッチコピーから、商品・サービスの良さを説明するボディコピーまで様々です無駄な言葉を削り、意図を的確に伝える言葉を紡ぐ作業はまさにプロフェッショナルの仕事で、自分が作成したコピーで人々の心が動き、購買行動につながるというやりがいを感じられます。
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POINT01
オリエンテーション
広告を担当するクリエイティブディレクターやアートディレクターなどプロジェクトメンバーとともに、オリエンテーションに参加。クライアントの課題や要望、商品・サービスの特徴、ターゲット、広告の目的、予算など様々な角度からヒアリングを行い、広告コンセプトを固めていきます。
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POINT02
コピー案作成と打ち合わせ
マーケットの動向やトレンド、ターゲットのニーズ、競合商品との差別化、訴求ポイントなどを明確にします。クリエイティブディレクターなどプロジェクトメンバーとも協議を重ね、マーケットリサーチを行った上でコピー案を作成します。それをクライアントに提案して、意見をもらいながらコピー案をブラッシュアップします。
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POINT03
撮影立ち合い・納品
CMやポスター、パッケージデザインなど商品・サービスの広告を一括して請け負っている場合は、コピーライターも撮影に立ち会ってコピーの内容を固めていきます。ビジュアルイメージと齟齬のないコピーに仕上げることで、よりターゲットの興味を惹くことができるでしょう。最終的にクライアントの承諾を得られれば、コピーを納品して完了となります。
どうすればなれる?
コピーライターへの道のり
コピーライターになるために取得しなければならない資格はありません。しかし、ライティング能力や広告戦略といった専門知識が求められるため、広告系の専門学校や大学でこれらの技術や知識を学ぶことをおすすめします。その後、広告代理店や制作プロダクションへ入社するのがコピーライターへの近道でしょう。宣伝会議賞などコピーライター向けのコンテストは数多く開催されているため、学生の内から積極的に応募して受賞を目指すのもおすすめです。若手社員の内はアシスタント的な立ち位置で経験を積むことになりますが、コピーライターとして実績を残せば、独立してフリーランスとして活躍することも夢ではありません。また、クリエイティブディレクターなどにキャリアアップすることもできるでしょう。
求められる知識・資質を磨く
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POINT01
思考力
コピーは思い付きで作成するのではなく、クライアントの思いやターゲットの思考、商品・サービスの強みや弱みなどを徹底的に分析して、効果的な表現に落とし込んでいくことになります。そのため、論理的に思考する能力が求められます。
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POINT02
粘り強さ
コピー案を何十件、何百件と出すことは珍しくありません。苦労して作り上げたコピーでも、クライアントの意向に沿わなければボツとなることも当たり前です。そのため、粘り強く考え抜いてコピーを提案する力が必要です。
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POINT03
コミュニケーション力
広告コピーは一人で作り上げるものではありません。クリエイティブディレクターやアートディレクター、デザイナー、そしてクライアントなど、多数の関係者と力をあわせて作成していくことになります。クライアントの要望を正確にくみ取り、関係者と打ち合わせを重ねて最適な広告を作っていくため、円滑に仕事を進めるためのコミュニケーション能力が求められます。
必要な資格・試験情報
コピーライターになるために必須の資格はありませんが、コピーライティングに関する賞を受賞していると実績として提示することができます。日頃から広告や雑誌、小説など様々な文章・作品に触れて、表現やアイディアの引き出しを増やしておくようにしましょう。コピーはたった一言で多くの人を振り向かせなければならないため、新しい言葉や表現を生み出していくことが求められます。人の心を動かす表現にアンテナを張り、自分自身の言葉として表現できるよう技術を磨きましょう。