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コンポジターとは
さまざまな映像素材を組み合わせ、1枚の画に命を宿す
コンポジターとは、3Dや2Dの原画、実写映像など、作品で使われるさまざまな映像データを組み合わせ、完成品となる一枚の画を制作するのが主な使命です。近年の映像作品では、単なる実写映像だけでなく、そこにCCで作成したキャラクターやエフェクトをのせるなど、色々な映像を多様に組み合わせることで画を作っています。こうした合成技術の根幹を握っているのがコンポジターであり、映画やドラマ、CMなど、活躍の幅も非常に広いものとなっています。ちなみにコンポジターの語源は、合成写真や合成物を意味する「Composite(コンポジット)」から。合成の際には、それぞれの映像や画の色調や解像度の違いを調整していかなければならず、細部にも気を抜かない高いこだわりと技術が求められるでしょう。
どんな仕事?
映像制作の最終工程を担当し、クライアントとも密に関わる
映像制作の現場において、CC素材やエフェクト、原画や実写素材をコンポジット(合成)するのがコンポジターの役割です。また組み合わせるだけでなく、映像に不要なものを消したりすることも。いずれにしても、出来上がった映像作品の質を担う、非常に重要なポジションと言えます。
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POINT01
映像の合成
コンポジターの一番メインとなる業務が、職種名の由来にもなっている合成です。近年の映像作品では、一つの画を実写やCCなど、さまざまなタイプの映像を組み合わせて作るケースも多く、それぞれの映像の色調や解像度の違いを調整し、きれいな1枚の画として一体化させるのは、コンポジターにしかできない重要な仕事の一つなのです。
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POINT02
映像の修正・削除
コンポジターは映像を組み合わせるだけでなく、看板やクルマ、影といった映像内にある不要な要素を削除する作業も担当します。合成に加えて削除も担当することによって、映像制作に掛かる作業量を縮小し、経費や時間の削減にも貢献します。
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POINT03
エフェクト制作
制作現場によっては、コンポジターがエフェクトの制作そのものを担当することもあります。単に用意された映像素材を組み合わせるだけでなく、自らも映像素材を作り出せるスキルを磨いておけば、活躍の幅を大きく広げていくことができるでしょう。
どうすればなれる?
コンポジターへの道のり
コンポジターになるために必要な学歴や資格は特にありません。ただし、映像の最終工程を担う仕事であるため、未経験から応募できたり活躍できたりする職場はあまり多くはないでしょう。まずは専門学校等で、映像技術に関する一通りの知識やスキルを習得した後、若手の育成に積極的なCGプロダクションや映像制作会社を探すか、別の職業でアシスタント経験を積みながら、コンポジターとしてキャリアチェンジを行うのが一番効率的な方法と言えます。いずれにしても、高いレベルの業務スキルが求められる職種であることに違いはありませんので、焦らず、長い目で目指していく姿勢が大切です。
求められる知識・資質を磨く
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POINT01
高い知識や芸術性
さまざまな映像素材を組み合わせるコンポジターは、元となるデータに関する高い知識と、それらをきれいにまとめきるだけの芸術的センスが求められます。コンポジターのセンス一つで、それぞれの映像素材が意味を持ち、いきいきとした1枚の画が完成するのです。
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POINT02
コミュニケーション能力
コンポジターは最終工程の一つであるため、クライアントとの関わりも他の職種に比べて密接になります。そのため、技術力だけでなくコミュニケーション能力も求められ、クライアントの意図や思いをしっかりと汲み取った上で、各所に指示を出していくようなディレクター的な役割を担うケースもあるでしょう。
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POINT03
映像編集ソフトの技術
Mayaなどの3DCGを扱うソフトや、After Effects、Premiere Proなどの映像編集ソフト、Illustrator、Photoshopのスキルは必須です。仕事を通して磨いていくことはもちろんですが、独学でも学べるものは積極的に学びながら、常に自己研鑽をしていく必要があります。
必要な資格・試験情報
コンポジターになるための必須資格は特にありません。しかし、多くの現場で「Adobe After Effects」が使用されているため、「After Effects」のスキルは最低限身につけておいた方がいいでしょう。その他には編集ソフト「Adobe Premiere Pro」や「Photoshop」「Illustrator」のスキルもあると仕事の幅を広げられます。また、高額なソフトになりますが「Nuke」や「Smoke」といったより多くのソフトに触れておくことも転職に有利になるでしょう。映像制作の現場において重要なポジションであるコンポジターになるためには、高い技術的スキルと対人スキルが求められますので、未経験からこの仕事にチャレンジするのは難しいでしょう。まずは専門学校などで基本的な技術を磨きつつ、実際の制作現場で仕事の流れや対人関係を構築し、コンポジターへの挑戦を始めるのが効率的です。