アニメ監督とは
アニメ作りの全てを指揮して監督する仕事
アニメ監督とはアニメ作りの全ての行程を指揮して統括する責任者のことです。脚本家とアニメの構成やストーリーを練り、絵コンテに仕上げた後、作画や原画、背景美術、演出などの制作スタッフと打ち合わせを行い制作内容を指示します。また、声優や作曲家へ意図する演出を伝え、そのイメージに沿って演じたり曲を仕上げたりしてもらいます。
アニメ監督として実績を残すと、「あの監督の作品だから面白いだろう」と人々から期待してもらえることになり、アニメ監督自身の人気が高まっていくこともあります。アニメは世界的に人気のカルチャーであり、大勢の人々から注目されています。作品作りを指揮して多くの人々に感動を届けることができれば、この上ないやりがいと達成感を味わえることでしょう。
どんな仕事?
質の高いアニメを作り人々に感動を届ける
アニメ監督の仕事内容は多岐に渡ります。脚本から絵コンテ、作画、CG、編集、アフレコ、プロモーション活動など全ての行程に関わることになるため、アニメ作りの現場について精通していなければなりません。アニメの知識だけでなく、映画やドラマの表現技法や小説のストーリー構成などを学ぶことで、より質の高い作品作りに役立てることができます。新たなアイディアや表現手法を常に取り入れることで、人々を夢中にさせるアニメを世の中に届けることができるのです。それでは、アニメ監督の基本的な仕事の流れを紹介します。
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POINT01
絵コンテ制作
アニメのストーリーの流れやキャラクターの動き、効果音やセリフ、背景などを大まかに記した設計書である絵コンテを制作します。アニメ監督が描く場合もありますし、演出家や絵コンテスタッフにイメージを伝えて仕上げてもらうこともあります。
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POINT02
制作スタッフとの打ち合わせ
演出や作画、背景などの制作スタッフと打ち合わせを重ね、作品のイメージや演出について共有します。具体的にイメージを伝え、作業内容を指示することで、効率的に質の高い作品に仕上げることができます。
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POINT03
原画チェック
絵コンテのイメージ通りに原画が出来上がっているかを確認します。イメージにそぐわない部分は修正指示を出し、作画・動画へと進めます。
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POINT04
編集・アフレコ
動画を仕上げるための編集に立ちあいます。声優のアフレコにも立ちあい、演技のイメージを伝えて作品を仕上げていきます。
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POINT05
プロモーション活動
作品が完成した後はプロモーション活動を行います。アニメ監督自身が取材を受けたり、テレビに出演したりするケースもあります。
どうすればなれる?
アニメ監督への道のり
アニメ監督になるために必須の資格はありませんが、アニメ制作に関わる編集や演出、美術、映像などに関わる技術を理解している必要があります。また、大勢の制作スタッフをまとめあげてスムーズに制作を進行するためのマネジメントスキルも求められます。そのため、アニメの専門学校や美術系の大学に進学し、アニメ制作に関わる幅広い知識や技術を身につけることをおすすめします。卒業後はアニメ制作会社に就職し、アニメーターとしてキャリアを積んだ後、作画監督、アニメ監督へとキャリアアップします。アニメ監督として実績や人脈を築き、人々に評価される作品を提供できれば、自らのアニメ制作会社を立ち上げて活躍できる可能性もあります。
求められる知識・資質を磨く
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POINT01
演出力
魅力的なアニメ作品は演出力がカギになると言っても過言ではありません。そのため、映画やドラマ、他のアニメ作品などの演出技法を学び、映像や音楽、声優の演技まで細やかに演出することが求められます。
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POINT02
コミュニケーション能力
制作スタッフに指示する際のコミュニケーション力が必要です。日頃からスタッフと信頼関係を築き、イメージを的確に伝えて理解してもらえるよう努力しましょう。
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POINT03
マネジメント力
アニメ監督は自ら手を動かしてアニメを作るのではなく、アニメの方向性やイメージを決定し、その内容を制作スタッフに指示してとりまとめることが仕事になります。そのため、制作スタッフが効率的に働ける指示や職場環境づくり、リーダーシップといったマネジメント能力が求められます。
必要な資格・試験情報
アニメ監督になるために必ず取らなければならない資格はありませんが、アニメ制作への深い理解が求められます。「アニメーション実技試験」や「CGクリエイター検定」といった資格はアニメ作りや演出、表現に関わる知識を証明できる資格なので、取得を目指すとよいでしょう。人々を感動させるアニメ作品を作るためには、新しいアイディアや独自の表現手法、効果的な音楽などの要素が必要不可欠です。そのため、日頃から映画やドラマ、アニメなど様々な作品に触れ、発想力を鍛えるようにしましょう。
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